2009年09月30日

一山は越えた、、、

3週前から続いていたソウルパワーサミットツアーは土曜日に無事終了。一応備忘録的に書き留め。

9〜10日は世田谷のスタジオにてマーチンさんバンドのリハーサル。なにせ今回総インプット数が120本あまり。2バンドに跨っているとは言えやはり尋常な数ではない。通常ならばモニター卓のみ持ち込むんだが、今回はフロント卓も持ち込み。全て当日と同じようなシステムを組んでのリハ。リハなのに当日朝9時入りで仕込むという(笑)そこまで現場と同じ。で、リハは大きなトラブルもなく一旦11日の夜に全てバラして終了。(PM-1DとMIDAS XL-4を持ち込む大変さは判る人にしか判らないだろうなぁ。w リハスタにこんなの二台並べないで下さい!的な。w)

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いつも世話になっているアコースティック佐藤ちゃん。後ろに隠れているのは、これまた神エンジニアの磯村さん。今回佐藤ちゃんと磯村さんがモニターエンジニアでした。

で、11〜13日はいとう(せいこう)君、康本(雅子)さんとアサヒ・アートスクェアーでセッション。朝一で入ってせっせと仕込んでゲネやって本番。翌日はエゴ(ラッピン)森君がギター参加なのでこれまた早めに入ってリハーサル。本番はE2-E4な雰囲気になって面白かった。で翌日無事に千秋楽を迎え、その足で王子でやっている相方の稽古場に向かい道具の積み込み。翌日は相方制作のお芝居現場にサクッと搬入。そのままベスタクスでデスクワーク。

火曜日。朝一でスタジオに入り金曜日まで怒濤のリハーサルの再開。昼から夜まで缶詰。入れ替わり立ち替わりゲストミュージシャンが現れるので大変。全ての楽曲を予習復習用に持ち帰るのでその為のミックスはこちらがやる。ミスは許されないので意外に休んでいる暇がない。なかなか過酷であります。18日金曜日にバラして積み込み。束の間の休息で土曜日は芝居を観に行き、日曜日はお芝居の方のバラし。といっても、今回は大道具も少なくてあっという間に終わる。打ち上げには参加せずに帰宅して音制作作業。

21日は上野水上音楽堂で行われるヤン(富田)さんのライブに集合の号令がかかったので観戦。だけの予定が、いとう(せいこう)君、(高木)カンちゃんと三人でボーヤに早変わり。楽器セットしてライブ鑑賞。

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ステージ上のヤンさんシステムから会場をパチリ。
終演後はバラして積み込み。浅草橋で稽古場終わりの相方達と合流しCP高いイタリアンで晩飯。

22日。始発の新幹線で一路大阪。9時に大阪城ホール入り。PA機材11t二台をバイト君を駆使しての人海戦術。ながーいスロープをひたすら搬入。ちなみに今回のアウトシステムはこんな感じ。 

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メインはバーテックVT4889が14対向。スタンド用に同じく4889を6対向。アコースティックのサブローはVT4880ではなくSRX728Sの組み合わせ。この組み合わせはかなり自分の好みです。こいつを10対向。

でここからが肝心。今回のツアーはいつもお世話になっているアコースティックチームとパブリックアドレスの共同作業。特に「パブリックアドレスの武井さんのバーテックのチューニングっぷりはもの凄い」と話に聞いていたのでチューニングにはベタで張り付いて観察。

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いやーマジで目から鱗。凄いわ。コンツァとかレイクとか単発でシンプルに使ってるのはお馴染みなんだけど、既にディスコンになったドルビーレイクを使ってのラインアレイのセクション分けとか管理システムのレイヤー具合とか、調整時だけではなく本番中もデータ拾ってて俺の好みとか音のバランス具合とかも即座に対応してくれる。(笑)どんなときにどこの音が暴れ、それをどのように対処をして解決したか。それら全てが全てのセクションであとから解析できる。そうする事で、現場で一発勝負的な要素を減らし次への対策ができる。すなわち時間との勝負になる現場ではプライスレスな価値がある。本当に凄い事だと思う。
そしてもう一つ。スピーカーというのはチューニング一つで糞にも金にもなる。それがはっきりと分かった。LOWとLOWMIDのチューニングの仕方には各PA業者、チューニングする人間の「いい音に対する考え方」で大きな違いがでる。勿論、誰でも基本はフラットに仕上げていくのだけれど、波形上で同じような成分が出ていてもその指向性や音の固まり具合はシステムエンジニアリングのやり方で全然違う。そのあたりのバランスはもうセンスの問題なのかな。だから自分の求めるサウンドとずれがある現場も多くて、ここ数年同じVertecのラインアレイを使っている現場で苦労する事も実は意外に多かった。特に今回は大阪城ホールと武道館。どちらも俺のミキサー人生で初めてのオペレート現場。手強い会場で自分の理想とする音が出せるんだろうか?それを考えると前日は殆ど眠れなかった。(いや、ただ単に朝4時半起きだったからかもしれないけどw)

そんな眠れぬままにバッキンバッキンに緊張して会場入ってセッティングして武井さんのチューニング。通常チューニングはピンクノイズでやるので巨大な砂嵐状態が続いて不快極まりないんだが、武井さんはなんと○○と○○○○の音でやる。持続音が続いてさえいればいいって事らしいんだが、これがまた気持ち良い。気持ち良くて睡魔ブーム到来しちゃいそうになりながらリハーサルに突入。俺の場合その日のミキシングがうまくいくかどうかは「KICKの出音」にかかっている。KICKが好みの音色で「ドンッ」と出さえすれば9割方終わったようなモノ。かようにスピーカーのチューニングは大事なのである。

リハーサル中も本番中も好みの音にグラフィックをいじるのではなく武井さんに「この胸のあたりに響くロー削ってくださ〜い」と言えばすぐに収まる。今回のツアー、自分はScoop On Somebadyと鈴木雅之、バブルガムブラザーズとアンコールのミキシングを担当。自分的にはイメージ通りの音が出せた。初大阪城ホールは武井さんのチューニングと外音に乗っかってモニターを作ってくれた磯村さん佐藤ちゃんのお陰であっけなく終了。俺的には渋谷AXやZEPPなんかより遙かに楽ちんだった。ライブはほぼ満員、大盛り上がりで無事終了。
で、我々は即座にバラし。搬入の時に下り坂だったスロープは当然のように今度は上り坂。バラして運んで積み込み終わったら時計はてっぺんを回ってた。弁当貰ってコンビニで飲み物買ってホテルの部屋で食べて意識失う。(笑)

翌朝6時半の新幹線で東京に戻り。そのまま武道館へIN。9時間ほど前に積み込んだはずの機材を下ろし搬入。スピーカつり込んでそれぞれ持ち場のセットをしてこの日は8時に終了。帰って相方のご飯を久しぶりに食べて束の間の安息。12時前にはフラフラに。布団に入って1.5秒で意識失う。

25日、朝一で先般のお芝居の借り物を返してから武道館に。荷下ろしのポカやっちまい速攻で踵を返し事なきを得る。完全に頭回ってない模様。予定より1時間ほど遅刻して着到。自分の出番には時間があったので影響は無し。(汗)で、武道館のセットはこんな感じ。

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メインとサイドは同じなんだが、武道館一階用にワンサイズ下のVT4888を3対向。これやらないと1階席は全然音が届かないだと。で、武道館はこんな具合にサブローを置く。

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なんでも単一指向性マイクの原理を逆に応用したものだとか。勿論裏表で同じ成分のソースを出しているわけではなくて武井さんのみが知る秘密の操作がなされている。ステージの中に向かって半分向いているわけだから大丈夫なのか?と不安になるが実際はステージ上はスッキリ。(一部モニ卓周辺は凄いことになってたらしいが。w)

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こちらは俺のお仕事スペース。奥に見えるのがMIDAS XL4にサブ卓のMIDAS Venis。ここだけで60ch以上使用。手前は山玉社長のDegidesign D-show Profile。こちらにも60ch以上のインプット。でその間に鎮座ましますのはジーニアス武井さん。

初日は二階席の半分くらいが空席だったのでそのエリアあたりのスピーカーの出力が変更になったり。意外に中高域の音の周り方がハッキリ感じ取れたりしてこれまた面白い。初めての武道館だったがこちらも大阪城ホールと同じくでかいライブハウスでやっているのと全く変わらず。いや、冗談抜きで何一つ苦労することがない。最初からほぼ理想の音。故にやりたい放題。(笑)ここでは書ききれない位色々なノウハウを教えていただいて、勉強になることばかり。武井さんが居なかったらこうはいかなかっただろうな。本当に感謝。無事終演してチェックして11時には退館。

最終日はのんびりお昼前に入りチェック。昨日少し気になった部分と今日は超満員になる為、武井さんは表のチューニングを変えてきた。より理想のバランスに近くなったのだが、ほんの少しチューニングを変えただけで昨日のミックスバランスのままだと全然別物になってしまったのでリハーサルやりながら修正。かようにミキサーの腕の善し悪しなどチューナーのやってることに比べれば屁みたいなモノ。どんな大きさの会場でもスピーカーのチューニングこそが肝なのだ。
最終日も何の問題もなく進行。途中ちょっとしたトラブルはあったけど。(笑)
まぁ、それが一つの起爆剤になってトリのバブルガムの時にマスターフェーダードカンと上げて華麗にスーパーチャージかけまして。少々中高域は五月蠅かったかもしれないんだがもう過給器回っちゃってるからどうしようもない。(笑)普通にローをブンブン出すと下腹部を振動が突き抜けるんだが、もっと出すとバスドラムのローがキャノン砲のようになって脳味噌を突き抜けるのね。若者バンドの方をオペレートしていた山玉さんもチューナー武井さんも「ダブちゃん壊れたか?」と心配そうに観てたんだがあまりに気持ちいいローが出てるんで「オケー!」みたいな。当然会場は大盛り上がり。gdgd言われなければあそこまで本気な音も出さなかったわけで、そういう意味では某マネージャー氏にも感謝か。やっぱり最後の一押しの踏ん張りはアナログ卓スゲーです。これみんなの共通意見。プロ中のプロに認められて嬉しかったなぁ。そんな重低音を出しながらも、、、、、

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これだけのボーカルマイクを同時に使用したわけですね。(笑)改めて「尋常じゃない」とはたと気がついて最終日のリハーサル前に写真に納めました。やっぱりこれだけのボーカルマイクをハウリング一つ起こさずにモニターやった磯村さんと佐藤ちゃん凄いわ。(笑)

ミュージシャンが武道館を夢見るようにPAエンジニアだって武道館は夢の舞台。この仕事を始めて27年。自分の頭に思い描いていた通りの音を出すことが出来て幸せなのであります。それもこれも、今回声をかけてくれたアコースティック佐藤ちゃん、PA界の大先輩、アコースティック社長の山玉さん、神モニターの磯村さん、そしてサウンドデザイナーのパブリックアドレス武井さん、アコースティックCREW、やんちゃな俺が作る音を巧くコントロールして温かく見守ってくれたクリエイト大阪の末永さん、真嶋さん他スタッフ全員のお陰。勿論、素晴らしい演奏をしたミュージシャン達は言わずもがな。

バラして積み込み終えたら時計の針はまたてっぺんを回ってた。(笑)スタッフの皆さんお疲れ様でした。

記録よりも記憶に残る音。会場の空気震わせてなんぼよね。これだから現場はやめられない。
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2009年09月19日

中休み

来週本番公演用の怒濤のリハーサルも無事に終わり。まぁなかなか痺れるインプット数ですけど、アウトのチューニングさえ上手くいけば手数的にはそれほどパニックになることもないかなぁ?とか。やっぱり当日と同じ機材でリハが出来たことはこの上ない幸せ。ここまでチャンネル数が多いとやっぱり身体で覚えられるのはでかい。と言うか、単純にミキサーに触っててミックスしていられるというのは楽しくて仕方がない。w
来週の本番が楽しみ。(ちょっと不安。。)

そんな中休みに相方が制作手がけるハーフムーンシアターカンパニーのお芝居を観劇。二本立ての芝居なんだが、見事に天と地の差があるというか。一本はお遊戯会、もう一本(ハーフムーン吉岩先生演出)はプロフェッショナル。あまりの落差に、開いた口がふさがらないというか。それにしても「うちき」の坂本さんはいい役者だなぁ。久しぶりにアクの強い役者らしい役者を見た感じ。また本がいいんだよねぇ。何とも切なくなります。明日のマチネが千秋楽って事なんで当日券は僅からしいんだが、行けば何とかなるんじゃないか?下北沢はスズナリの隣にあるシアター711で14時開演。一本目はまったくお奨め出来ないんだが二本目(うちき)だけでも見る価値十二分に有りです。

さて、明日はバラしに搬出。明後日はヤン(富田)さんのライブに行って、火曜日は朝一新幹線で大阪と。まだまだ暫くは怒濤であります。
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2009年09月07日

結局

前評判通り自民党は大惨敗。果てさてこれが良いことなのか悪いことなのか。それは時間が経たないと判らないよなぁ。時間が経ってビックリ仰天なんて事もあるかもしれない。(恐らくあるだろうなぁ)それでも、やってみないと何も判らないというのが持論な人なのでこの結果には満足している。

「破壊無くして創造無し。」(橋本真也)
「歴史はみんな嘘。去っていくものはみんな嘘。明日来る鬼だけが本当。」(寺山修司)

そんな言葉が腑に落ちる今日この頃。


吾妻橋ダンスクロッシング
9月11〜13日はこんなイベントに参加します。(全然クレジットされてませんけど。)いとう(せいこう)君と寺田(創一)君のPVでもお馴染みの康本雅子さんがセッション。リーディングとダンスのセッションにバックトラック提供。当日はDUB MIXでも参戦致します。13日はエゴ(ラッピン)の森君も急遽セッション参加決定。なんだか面白いことになりそうだ。

◎自主映画のサントラなんぞもやっております。

◎懐かしの超有名曲のリミックスも制作中。

◎俺の生きてる世界とは縁遠いイベントのエンジニアに何故だか決定。明日からはそれのリハやら本番で月末まで大忙し。

◎10月10日から月一でDJレギュラーはじめます。10月より毎月第二土曜日。詳細はこちらから!かれこれ20年の付き合いになる牧野雅巳(伝説の新宿椿ハウスを始め体育会系DJとして須永辰夫と共に名を馳せる。現六本木SONORAオーナー)と「お客様に誠実にいい音楽をお届けしようじゃないか!」と意気投合しまして「誠音(せいおん)」というイベント名でやります。かけるジャンルはオールジャンル。(とは言え、ダンスミュージックが主体ではあります。)俺と雅巳が時代も流行も関係なく好きなモノだけを気ままにプレイします。一応二人ともこの世界で25年以上やってますからね。面白い音楽が聴けると思います。大風呂敷広げるのは苦手なんで、おっさん二人でひっそりやってま〜す。(笑)

◎いとう(せいこう)君、かせきさいだぁ≡と共に活動中のTHE DUB FLOWERのサイトが完成。10月18日に日比谷公園(not野音)でのイベントにライブ出演決定。

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