火事だ。
消火作業が始まる前で非常線も張られていないのですぐ側まで行ってみる。既に二階は火の海。出火した家のおばあちゃんが呆然としながら向かいの空き地で消防士さんの質問に答えている。「家族何人?おばあちゃん何があったの?他の家族はどうしたの?」矢継ぎ早に繰り出される質問に「家族は反対側に逃げているから、、、大丈夫」と放心状態。少し離れたところには隣家のご夫婦。「あ〜、もうだめだ〜。早く消してくれ〜」と今にも頽れそう。その声には何十年間も積み重ねたモノを全て失ってしまうかもしれないのに自分ではどうする事も出来ない絶望感が滲み出ていた。「早く消してくれ!」俺も心の中で呟く。消火活動が始まった。が、かなりの強風に煽られ炎は隣家に襲いかかる。観念したかのように呆然と立ちつくすお隣のご夫婦。しかし、懸命の消火活動のお陰でお隣さんは壁と屋根の一部を焼いただけで助かった。
一旦家に帰り家族に報告。寝ていたお姉ちゃんは相方が外で叫ぶ声で目が覚めたらしい。飛び起きてガタぶる。幸い我が家と出火元の間には駐車場や空き地があるのでここまでの延焼は余程の事がない限り大丈夫だろうと家族に言う。(そう言いながら自分に言い聞かせている)。火は3時間ほどかかってようやく鎮火した。もの凄い数の消防士さんが消火作業に当たっていた。反対側に隣接するおじいちゃんのお宅はどうなったのだろう?ふと気になり相方と反対側に回ってみた。おじいちゃんの家は全焼だった。大きな建物があった更にお隣は半年ほど前に更地となり売地になっていた。ここが空き地じゃなかったら被害は相当広がっていたかもしれない。(もしかしたら我が家までも?)そう考えると急にゾッとした。
もの凄い炎の熱、辺り一帯に充満する煙。水しぶき。火事は本当に恐ろしい。深夜に二軒も全焼したのに死者が出なかったのが唯一の救いだが、今後の事を考えると当事者も被害者も大変。本当に気の毒に思う。
それにしても間近で活動している消防士さんを見て、改めて大変な職業だなと思った。
二日経ったのにまだ焦げた臭いが漂っている。火の元には十二分に気を付けなくては。
そんな事があったので昨日は一日気が抜けた感じ。何となく街の空気もいつもののどかさとは違う。
本日は開かれた稽古場@浅草橋
久しぶりのメンバーが参加。色々と考えさせられること多し。相手の反応を受け止めてキャッチボール出来ないと独りよがりになって成立しないところは音楽でもまったく同じ。場の空気や流れを読む力がなければトンチンカンな事しちゃうわけで、それもまったく音楽と一緒。ここは相方主宰の芝居の稽古場ではあるが、芝居に限らず舞台に立つ表現者にとって大いに勉強になる場だなとつくづく思う。今日もいい勉強させて頂きました。
スーパーボウルの日テレ地上波が始まったので第二クォーター終了間際のターンオーバータッチダウン見たところで遠くからサイレンの音。物騒だなぁと思っていたらドンドン近づいてくる。「また近所で火事?」と思ってたらまたしても我が家の横に!!
どうやら一昨日の火災現場から煙が出ていたらしく通報が入った模様。結局2時間程大騒ぎ。こんな事があると流石に気が休まらないわ。
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