先般のお芝居の感想など。
当たり前の事だけれど、やっぱり一本の芝居を作るってスタッフも役者も大変な事なんだなぁと改めて思ったり。特に今回のような大所帯だとその人数分の思惑やトラブルがあるわけで。それらを一手に引き受けて調整し切り盛りしていた制作(相方)の苦労は計り知れない。自分もそうだったが、発信者側から見れば1対1の問題でも受け手にとっては1対50だったりするわけで。そう言う事忘れがちです。制作がいなけりゃ興業は打てないもんね。これだけの会場で大所帯を一人でよく切り盛りしたなぁと。ほんとお疲れ様でした。
お芝居の内容は自分的にはピンとこなかったなぁ。小難しい台詞の言い回しばかりがたってしまって肝心の「人の魅力」みたいなものが幾人かの役者さんにしか見られなかったから。早回しで史実をなぞった、そんな印象だった。判事役の神山寛さん、ダグラス判事役の佐藤昇さん、ニニャン役の武田光太郎さん、ビリー役の岩田翼さん、ゴビー役の金川博さん、兵士役の黒沢亮太さんが心のある芝居で良かった。美術・衣装も良かったし藤平さんの音響も流石だったな。特に演説の所の拍手の引き方。タイミングもさることながら、そのガヤの作りこみは見事としか言いようがない。ホント頭が下がりました。
で、本日は友人の井上倫宏さん主演の芝居を見に行く。井上さんの芝居は流石というかとても良かったんだが相手役の女優さんの芝居にゲンナリ。本は悪くないんだがFOXでお馴染みのデビッド・E・ケリー的な作りで、こういうテレビドラマ的カットアップって芝居にすると見せ方がとても難しいんじゃないかなぁとか。途中でアリーマイラブ宜しくキャストが歌い上げてコミカルな展開に持っていくのも日本人にはあまり馴染まないなぁと言うか成立させるの難しいだろうなとか。この芝居、本邦初演でオフブロードウェイでは絶賛のお芝居だったらしい。なんかそれは頷ける気がする。やっぱり海外の深い心の葛藤を描くような話って言葉の端々にちりばめられている文化や時代背景とか地域による意識の差異とか物から連想されるイメージやディティールを実感するのは難しいよね。日本から見るアメリカのイメージってどうしてもNYとかLAになっちゃうけど、9割方はそうじゃないわけだし。だから益々実感のない話に見えていってしまうのかもしれない。けれど、そんな事を知らなくても感動させてくれるのが芝居だと思うわけでね。がっかりでした。いずれにせよ共同作業の表現って一人の力ではどうにもならないよな、、、とこれまた当たり前の事を思うのでありました。
終演後は久しぶりに荻窪は鳥もとで焼き鳥。家族でひたすら食い上げる。満腹なり。寒の戻りとはいえ気温4度は寒すぎる。
【関連する記事】



